こんにちは!
今回は最近読んだ小説「悪い女 藤堂玲花、仮面の日々」を紹介します
吉川英梨による作品で、本屋に平積みされているのを見つけて読んでみることにしました
本の帯に
「ただの昼ドラ展開だと思って油断していると、最後に衝撃の展開が待ち受けている」
というようなニュアンスのことが書かれていたのに興味を惹かれたのが理由です
たしかに物語の大半は不倫の話なのですが、登場人物の思惑であったり、意外な関係性であったりと、ところどころに驚きの展開が待っています
個人的には、登場人物行きつけのカフェ・ダナスに隠された秘密が一番印象に残りました
こんな人におすすめ
「悪い女 藤堂玲花、仮面の日々」はこんな人におすすめです
- ドロドロした展開が好き
- 物語の中で不倫を楽しみたい
- 官能的な表現に抵抗がない
あらすじ
あらすじを簡単に紹介します
物語は主人公である玲花の高校時代と39歳になった現在を交互に語る構成になっています
サン・クレメンテ自由が丘というセレブが集う地域に住む、藤堂玲花が物語の主人公です
夫と娘二人の四人家族で、サン・クレメンテ自由が丘の一角に住んでいます
このサン・クレメンテ自由が丘はゲーテッドタウンと呼ばれていて、住民の招待がなければ第三者は区画に入れません
住んでいるのはセレブばかりです
玲花は夫にせがんでここに住むことになりました
玲花はその美貌と経歴で、周囲からミセス・パーフェクトと呼ばれています
聖欄女学園というお嬢様学校を卒業し、高校生のときにミス聖蘭にも選ばれています
その日は菜々子という新しい住人が引っ越してきた歓迎会でしたが、なんと菜々子も聖欄出身だったようです
学年が違うため玲花はあまり記憶がありませんでしたが、数日後菜々子から、とある事実を聞かされます
由香が亡くなったというのです
由香というのは高校生時代の玲花の友達でした
由香の葬式に行き、玲花はある人物と再会します
彼の名前は辻沢慎
聖蘭女学園の英語教師で、当時玲花も彼の授業を受けていました
そして、二人はただの教師と生徒という関係ではありませんでしたが、その関係は破滅的な終わり方をしていました
20年振りに再会した二人は、再び破滅へと向かっていきます…
ネタバレあり感想
ここからはネタバレありで感想を書いていきます
小説未読の方はご注意ください
カフェ・ダナスの真実
玲花を始め、サン・クレメンテ自由が丘に住む妻たちには、行きつけのカフェがあります
そのカフェの名前は、「カフェ・ダナス」と言います
水木という青年がオーナーを務めていますが、人当たりの良い好青年で妻たちからの評判も良いです
この物語に登場するキャラクターはほとんどがクズなのですが、彼だけはまともな人間として描写されています
水木は物語の本筋にはそこまで関わりませんが、最後に他の登場人物たちとの意外な関係が明かされます
玲花は高校時代に辻沢と肉体関係を持ち、辻沢の子供を妊娠します
辻沢や玲花の家族には堕ろすよう言われるのですが、玲花はこっそり産みます
その子供こそが、水木でした
当時高校を中退してしまった玲花は水木を育てられず、里親になってくれた水木家に養子に出したのでした
その彼が成長してカフェ・ダナスのオーナーになっていたのです
玲花がサン・クレメンテ自由が丘にどうしても住みたかったのは、自分の息子に定期的に会うためです
この物語は基本的には欲望に忠実な人間ばかりが描かれていて、読んでいると殺伐とした気分になりがちです
欲望のまま行動するのはまだ良いのですが、ほとんどのキャラクターがその行動によって生じた結果に責任を持とうとしないので、さらに嫌な気分になってしまいます
しかし、玲花は水木に自分が母親であることを明言しません
水木が自分で気づくようにヒントを与えたのみです
玲花は不倫をすることにそれほど罪悪感を持っていないようだったので、人を思いやる態度を取るような人間のイメージからは遠い印象でした
それだけに、水木に対するこの控えめな態度はとても意外でした
実の親子なのに微妙な距離感を保っていた二人の関係が、欲望がぶつかり合うこの物語の中で唯一の明るい部分に思えました
まとめ
今日は小説「悪い女 藤堂玲花、仮面の日々」を紹介しました
昼ドラのようなドロドロした展開の中で、玲花の過去と現在がリンクしていきます
基本的には全編通して殺伐とした話なのですが、最後に明かされる意外な真実は少し心を明るくしてくれます
機会があれば読んでみてください
今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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