こんにちは! パドルです
今日は最近観た映画「死刑にいたる病」を紹介します
こちら公開されたのは2022年です
当時気になってはいたものの、映画館で観ることはありませんでした
数日前にNetflixで配信が始まったため観てみることにしました
物語の概要を書きますと、
主人公が昔の顔なじみだった人物(榛村大和)に会いに東京拘置所に行きます
その人物は連続殺人鬼で、24人を殺害した容疑で逮捕されました
しかし、大和は最後の人物だけは殺していないと言います
真犯人が誰であるかを、主人公に解き明かしてほしいと依頼します
ジャンル的にはミステリーともサスペンスとも言える映画です
こんな人におすすめ
「死刑にいたる病」はこんな人におすすめです
- 予想外の展開が好き
- 人の心理を扱った作品が好き
- サイコパスに興味がある
あらすじ
ここからはもう少し詳し目にあらすじを書いていきます
主人公は大学生の筧井雅也で、法学部に所属しています
性格はおとなしく孤独で、周囲の生徒たちとはあまり馴染めていません
同じ大学に通うとある女子学生は、地元が同じということもあって雅也をときどき気にかけますが、基本的に雅也は一人で過ごしています
そんなとき、雅也はとある人物から手紙を受け取ります
差出人は、榛村大和
彼は雅也の地元でパン屋を経営していました
中学生の雅也は学校と塾の間の時間によくそのパン屋に通っていました
雅也にとって大和は優しいパン屋の店主でしたが、その大和には裏の顔がありました
大和は連続殺人鬼だったのです
主に真面目そうな高校生を狙い、まずは信頼関係を築きます
信頼されたら拉致して監禁し、爪を剥がすなどの拷問をした後に殺します
これを20人以上も繰り返してきました
大和は当然死刑なので今は東京拘置所にいるのですが、雅也に頼みがあるとのことです
その頼みとは、
「自分がやったと思われている24件の殺人のうち、最後の1件だけは自分ではない」
「その事件の真犯人を見つけてほしい」
というものです
たしかに最後の1件だけは他の23件と手口が違いました
気になった雅也は、事件について調べることにしました
調べているうちに、実は身近な人が大和と関係していた事実を知ることになります
果たして、事件の真相とは…?
ネタバレあり感想
ここからはネタバレありで感想を書いていきます
「死刑にいたる病」未視聴の方はご注意ください
ヒロインの存在意義
この映画には一応ヒロインが登場します
「一応」と書いたのは、途中まであまり存在感がないからです
正直名前も覚えていません
彼女は雅也と地元が一緒で、たまたま雅也と一緒の大学に通っていました
映画の中盤までは顔を合わせたら話す程度の仲で、私は
「このヒロイン必要なのかな?」
と思っていました
しかし終盤でいきなり雅也と付き合い始めます
そのきっかけとなった出来事は少し常軌を逸しているのですが、
彼女が怪我した雅也の手から出血した部分を舐め、その行為に雅也が欲情してそのまま一夜を共にしてしまう…
という流れでした
怪我した手を舐めるというのは煽情的な行為ではありますが、少し私は引きました
ただ、この行為にも実は意味がありました
それが明かされるのはラストシーンです
デートの後に雅也の家に行った二人はベッドで向き合うのですが、雅也が彼女の爪に見惚れていると
「爪剥がしたいと思う?」
と彼女が問いかけます
このセリフ、映画を今まで観てきた人であればだれでも意味深に感じます
なぜなら、殺人鬼の大和はほぼすべての被害者の爪を剥がしていたからです
彼女は
「わかるなー 好きな人の一部を持っておきたい気持ち」
と続けます
そのとき彼女のバッグから手紙が落ちます
手紙の差出人は
「榛村大和」
そう、彼女は大和に操作されていた人物だったのです
ここで色んなことがつながります
彼女は地元が雅也と同じだったことも、雅也の手を舐めたことも、そもそも彼女がヒロインとして存在することも
すべてはこのラストシーンで観る人に衝撃を与えるためだったと推測できます
この仕掛けは見事でした
最初は意味がないと思えていたことが最後に意味を持つという展開が大好きな私は、一人でとてもテンションが上がっていました
魅力的な殺人鬼
殺人鬼である大和はとても魅力的な人物です
24人を殺害するまで警察に捕まらなかった理由もそこにあります
大和がターゲットにしたのは地元の高校生でした
ターゲットとは経営しているパン屋で出会うこともあれば、道端で出会うこともありました
ターゲットを決めると、まずは信頼関係を築くことに注力します
最初に対象者の行動を徹底的に観察し、ターゲットがよく足を運ぶ場所に自分も足を運びます
そこで偶然を装って出会い、挨拶を交わす間柄になります
そこから少しずつ言葉を交わすようになり、相手の趣味の話や自分の学生時代の話などを交えながら相手に共感し、信頼関係を築いていきます
信頼関係が築けたら連れ去ります
最後の一文さえなければ、誰とでも仲良くなる社交性を持ったとても魅力的な人物です
私は不覚にも
「なるほど 人と仲良くなるにはこうすればいいのか…」
と感心してしまいました
信頼関係を築くところまではぜひ身に付けたい技術です
また、大和は人を操作するのがとても上手です
そのときに使う手段は相手の自己肯定感を上げたり、恐怖を用いたりと様々ですが、人間の心理にとても精通しています
実際に主人公の雅也も大和と話したことがきっかけで事件のことを調べ始めましたし、ヒロインにしてもそうです
刑務所の中にいても人を動かすことができる、かなりの影響力を持った人物です
実際私も映画全編を通して大和に悪いイメージは持ちませんでした
とても魅力的な殺人鬼です
まとめ
今日は映画「死刑にいたる病」を紹介しました
大和が自分の犯行ではないと言った最後の事件をめぐる真相は正直大したことないのですが、ラストシーンの衝撃はかなりのものです
また、殺人鬼「榛村大和」のキャラクターがとても魅力的で、ついつい惹き込まれてしまいます
サスペンス映画として観るととても面白いと思います
機会があったら観てみてください!
今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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