こんにちは! パドルです
今日は最近観た映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」の感想を記事にします
この映画を観たきっかけは、アマゾンプライムのナインナップで見つけたからです
前から少し気になっていた映画だったのですが、近いうちにアマゾンプライムの見放題リストから外れるということで、この機会に観ることにしました
映画のジャンルとしてはミステリーにあたります
ある世界的ベストセラーの最新作が発売されるのですが、その最新作は世界同時発売となることが決定しました
そこで、9人の翻訳家が一か所に集められて翻訳作業に取り組むのですが、あるとき作品の一部が流出してしまいます
情報流出を防ぐため、徹底して管理されていたはずなのに、なぜ流出してしまったのか…?
という謎が段々と明らかになるストーリーです
ジャンルで言うとミステリーになるのでしょうか
私はこういう映画が好きで展開を予想しながら観ますが、予想が的中することはほぼありません
今回の映画も的中させることはできませんでした
個人的には予想が当っても予想を裏切られても気分は良くなるので、どちらでも楽しめます
ストーリー
さきほども少し触れましたが、この映画のストーリーを簡単に紹介します
世界的ベストセラーである「デダリュス」3部作の完結編の発売が決定しました
その最新作は世界同時発売されるとのことで、各言語を代表する9人の翻訳家がとある屋敷に集められました
その屋敷のセキュリティはとても厳重で、入口でX線や金属探知機による持ち物検査があり、個人の携帯などの通信機器は没収されてしまいました
作業場は地下シェルターの一角で、作業は与えられたパソコンで行う必要があります
このように閉じた環境ではありますが、敷地内にはさまざまなアクティビティができる設備が整っています
ルームランナーやプール、ボウリング場まであります
作業が始まって数日後、とある事件が起こります
「デダリュス」の冒頭数十ページが流出したのです
また、「デダリュス」の出版権を獲得した会社の社長であるアングストロームの元に、脅迫メールが届きます
その内容は期日までに金を振り込まなければ追加で内容を流出させるというものでした
脅迫メールの最後には、昨日翻訳家たちがボウリングを一緒にしたときに歌っていた歌の歌詞が引用されていました
アングストローム徹底的に翻訳家たちを追い詰め、何とかして犯人を見つけ出そうとします
そこで場面は一度切り替わり、刑務所の面会室でアングストロームが誰かと話している場面が描かれます
しかし、それが誰なのかはまだわかりません
果たして、いったい誰が犯人で、どんな手段を使って、どんな目的で「デダリュス」を流出させたのでしょうか?
これがおおまかなストーリーです
ネタバレあり感想
ここからはネタバレありの感想です
この映画をまだ観ていない方はご注意ください
ミスリードの宝庫
この映画はミスリードの宝庫です
ストーリーが進むにつれて、次々と真実が明らかになります
第一のミスリード
まず主犯が判明する場面です
主犯とアングストロームが刑務所で話しているシーンが描写されるのですが、実は逮捕されているのはアングストロームのほうです
私はアングストロームが犯人に面会に来ているものだと思い込んでいたので、ここで一度裏切られました
第二のミスリード
次のミスリードは原稿を盗んだタイミングです
私はてっきり、厳重な監視をどうかいくぐって原稿を盗み出したのかが明らかにされるものだと思っていたのですが、これも違いました
実は、翻訳家たちが屋敷に集められる前にすでに原稿は盗まれていたのです
アングストロームが電車に乗っていたときに翻訳家たちの何人かが共同して盗んでいました
ここで、犯人が複数いたことも明らかになります
二重に驚かされる場面です
個人的にはこの原稿を盗み出す場面が観ていて一番面白かったです
第三のミスリード
第三のミスリードは、「デダリュス」の作者についてです
ペンネームは「オスカル・ブラック」
作者はとある町に住む本屋の店主とされていました
しかし本当の作者は違いました
本当の作者は翻訳家の中の一人で、「デダリュス」を流出させた主犯でもありました
このどんでん返しが「9人の翻訳家」の最大のしかけだと思います
主犯はイギリス人の青年で、周りの翻訳家からどうして翻訳家に選ばれたかを訊かれ、
「『デダリュス』最新刊の冒頭の文章をあてたから」
と答えていました
そのとき彼は「デダリュス」冒頭の文章に法則性を見つけて推測したと説明していたのですが、作者だからあてられて当然ですよね
また、彼が翻訳に参加を希望した動機は
「オスカル・ブラックに会いたい」
というものでした
「自分が作者なのになぜ?」
と私は思ったのですが、彼が会いたかったのは作者ではなく、本屋の店主のほうでした
正確に言うと、本屋の店主がアングストロームに殺されたことを確かめたくて、作者に会いたいと言い続けていたのです
アングストロームは店主を殺すことで無理やり「デダリュス」の原稿を奪い取っていたのです
主犯の彼と店主とは彼が子供のころからの付き合いでした
その店主が亡くなってしまったことを知り、アングストロームに復讐するためにすべてを企てたのです
この物語は壮大な復讐劇でした
ここで、一つの疑問が生まれます
「主犯が作者だったら、そもそも原稿を盗む意味はないのでは?」
そのとおりです
実は彼は原稿を盗んでいませんでした
自分が作者であることを隠すため、仲間すらだまして原稿を盗んだフリをしたのです
ここまで徹底した行動に私は感心しました
自分の目的を達成させるためにあらゆる手を尽くす
もちろん法に触れることはいけませんが、その姿勢は見習うべきものだと思いました
まとめ
今回は映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を紹介しました
細かなどんでん返しが散りばめられ、何回も驚かされる作品です
そういう映画が好きな方は楽しめると思います
私はアマゾンプライムで観たのですが、近いうちにプライム会員の見放題対象作品から消える可能性があるので、アマゾンプライムで観る方はご注意ください
また映画を観たら感想を記事にしたいと思います
今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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